第10章 合宿2日目
日向もいなくなり、ここにいるのは香先輩と俺だけ。
このチャンスを逃すと2人で話すことはできない…
『さて、後片付けするかな』
「あ、あの!」
すくっと立って、移動するのを止めると
『ん?もうないよ?』
おかわりだと思ったようで首を傾げる。
「あ、いや…そうじゃなくて…」
『どした??』
一歩俺に近づく香先輩。
それにちょっと慌てそうになったけどグッと足に力を込めた。
「香先輩って…つ、付き合ってる人…いるんスか?」
『へ?いないけど…』
「!っし!」
思わずガッツポーズが出る。
香先輩はポカンと俺を見ていた。