第22章 たくさんの愛と感謝
PLLLLL…
電話
ディスプレイを見ると
”健二郎”
私の心臓が慌て出す
スマホを持つ手が震える
昨日の出来事がフラッシュバックして
あの笑顔の健二郎が頭から離れなくなって
その笑顔は私のものじゃない
考えていたら電話は切れてしまった
「あ……」
健二郎へのもやもやは募るばかり
重い足取りで家に帰る
「ただいま」
健「、おかえり!」
目を疑った
え、目の前に健二郎
嘘
家間違った?
いや、私の家
驚きで固まって動けない
健「電話でないからさ、どうしたのかと思ったよ〜
今日家でバーベキューするから来いよって電話だったんだけどさ
代わりにおばさんに伝えたらお茶飲んできなさいって捕まってた訳(笑)」
私の気持ちも知らずに
いつも通り私に接する健二郎
「あ、…そうだったんだ!
ごめんね、出れなくて(笑)
バーベキューめっちゃ楽しみ!!!!」
だから私もいつも通り接しないと
“伝えていいと思うよ”
ふと、二宮の言葉が頭で回る
健二郎に、気持ちを、伝える…
健「とりあえず火おこすから手伝ってー!」
気持ちを、伝える…か