第12章 尾行ブラザーズ
「おいっ!!起きろっお前らっ!」
朝一番に珍しくおそ松が弟達を起こす。
寝起きの悪さに定評のカラ松もガバリと起きる。
モゾリとトド松、チョロ松が起きる。
「おはようブラザー達!起きるんだっ!」
「んう…何時?え~まだ八時じゃん…」
「あ~…眠いよね…」
「グガーッ!スピー」
若干一名まだ夢の中だ。
「おいっ?一松は?」
「あれ?いないよね?ボク知らないよ」
「おいおい…まさかあいつなみえちゃんの部屋で寝たとか…?」
「「「はぁっっ!!??」」」
「見に行くか…」
まだ寝ている一人を残して揃ってなみえの部屋へ行こうと四人は六つ子部屋から出る、そこへ丁度一松が階段をあがってきた。
「おはよ…何?朝早くからどうしたの…?」
「あれ?一松…お前トイレだったの?」
「いや…なみえちゃんの部屋で寝たけど…添い寝ってやつ?彼女が起きた時に起きたけど一人であの部屋は落ち着かないから…もう一度上で寝直そうかなって…」
おそ松を筆頭に四人は揃って文句を言う。
「お前ねぇ…そういうのは言えっての!」
「オレ達の部屋に連れてきたらよかったんじゃないか?」
「それはそれで誰の隣かでもめそうだよね」
「もー、一松兄さんずるーいっ!」
「ヒヒ……すみませんねぇ…ところで皆揃ってどうしたの……?」
珍しくも早起きな兄弟に一松が不思議そうに聞く、そんな一松をおそ松は部屋の中に引っ張る。
「シーッ!なみえちゃんに聞こえるだろっ!」
「はっ?何なの…?」
「今日はなみえちゃんが出掛けるだろ?」
「うん…昨日言ってたね…それがどうかしたの?」
訝しげに聞く一松に、おそ松は話出す。
「一松、昨日のなみえちゃんの様子おかしいと思わなかった?電話がかかってくる前からの話な」
「ん…?なんか楽しそうにはしてたよね…大抵そうじゃん」
「まぁそうなんだけどね…昨日さぁ、なみえちゃんが買い物から帰ってきた時ちょっと様子おかしかったからさ、なんか怒ってるようなイラついてるような?俺達が揃ってトト子ちゃんに会ってる所を見てまた変な誤解してるんじゃないかってね、兄ちゃん思うわけよ」
「…………」
「オレなんか心配しただけなのに手を振り払われた…ショックだった…ウウ…なみえ…;」