第6章 天然?カラ松ガール?別にいいんじゃね?
「よっしゃ、大丈夫ならそろそろ行くか?」
『私ならもう平気だよ、これ以上みんな待たせるのも悪いし…」
申し訳なさそうに答えるなみえの頭を撫でながら、カラ松がフォローする。
「気にする必要はないぞ、なみえが元気で笑ってるならあいつらも本望だ、勿論オレもだがな」
「お兄ちゃん……ありがとう」
銭湯を出ると日もすっかり落ちている、おそ松とカラ松はなみえの手を確り繋ぎながら、弟達が待っているチビ太のおでん屋へ向かう。
『お兄ちゃん…子供じゃあないんだから手を繋がなくても大丈夫だよ////』
「だぁーめ、なみえちゃんは目を離すと危なっかしいからな~、大人しく繋がれてな」
「同感だな」
松野家を通り過ぎ、暫く歩くと赤塚団地が見えてくる、その脇にある公園の前に赤い提灯を提げた屋台がポツンとあった。
『ハイブリットおでん?あっ…お兄ちゃん達いる!』
「おう♪ここのおでんはうまいよん、さてと…あいつら飲んでるかな~」
赤い暖簾の向こうには長椅子に座る四色のつなぎが見える、おそ松は暖簾をくぐり声をかける。
「よう、チビ太元気か~?お前らも待たせて悪かったな」
「やっと来たか、先にやってるよ」
「「「うぇーい♪おそ松兄さんゴチーっす!!」」」
「てやんでぇバーローチクショー、待ってたぜ!話しは聞いてるから座りな」
チョロ松がグラスを掲げ、弟達も各々グラスを掲げ声をかける、おそ松に続いてカラ松もなみえの手を引いて暖簾をくぐる。
威勢のいい掛け声で座るように促したチビ太はなみえを見ると呆けた顔で固まる、そんなおでん屋の店主になみえは自己紹介する。
『昨日から松野家でお世話になってます、松野なみえです。どうぞ宜しくお願いします』
ペコリと頭を下げるなみえに、我にかえったチビ太も挨拶を返す。
「お、おう、おいらはチビ太だ、こいつら六つ子とは幼なじみでな、まぁ昔からの腐れ縁みたいなもんだ。おいらのおでんは宇宙一うめぇからゆっくりしていきな!」
「はいはい、なみえちゃんはここ座りな、飲み物何にする?あっ、チビ太ぁ!俺ビールね♪」
「フッ…オレも同じく初めはビールで喉を潤すとしよう」
『あっ私はお水でお願いします』