第3章 妹?だけじゃないのよ?
本当はもっと前から起きてた、もう一人のお兄さんは気付いてたみたい、あの時のごめんはわざと意地悪な質問に対してだったのかな。
妹…か…ちょっとへこむけど諦めないんだから。
「そうだ、なみえお腹空いてないか?」
『空いたかも』
「そうか、ちょっと待ってろ、すぐに温め直してくるからな」
カラ松お兄ちゃんはそう言って台所へ行ってしまった、私は布団を整えて、ちゃぶ台の前に座った。
丁度お兄ちゃんが台所から出てきて、おぼんに乗せた食事をちゃぶ台に置いてくれた。
『わぁ、唐揚げだぁ♪美味しそう、いただきます!』
カラ松お兄ちゃんはニコニコしながら私が食べているのを見てる、優しい声で聞いてきた。
「ご飯おかわりあるからな、いっぱい食え!」
『フフッありがと、でもそんなに入らないよ?』
「そうなのか?なみえは以外と少食だな、もっと食べないと大きくなれないぞ?」
『これ以上伸びません!カラ松お兄ちゃんは私に横に大きくなれっていうの?』
私は唐揚げを摘まんでお兄ちゃんの口にもっていった。
「オレはもう食べたぞ?」
『唐揚げ、カラ松お兄ちゃんの大好物でしょ、お腹いっぱいになってきたから手伝って♪はい、アーンして』
少し赤くなりながらパクリと頬張った、モグモグしてるのがなんか可愛い、ゴクンと呑み込んだ後、ニッコリ笑って言った。
「オレの好物よく覚えてたな」
『勿論!今度作ってあげるね♪』
「なみえは料理出来るのか?」
『花嫁修業はバッチリよ?オールマイティにこなせます』
「そ、そうなのか!なみえの手料理か、楽しみだな♪」
『任せて♪ふぅ、お腹いっぱい、ごちそうさまでした』
そう言いながら、食器を片そうとしたらやんわり止められた。
「今日くらいはゆっくりしてろ、オレがやる、お茶入れてくるな」
『えっ、でも…』
「いいから、座ってろ」
優しく笑うとさっさと持って行ってしまった。
『うわぁ…カラ松お兄ちゃん、いい旦那様になれそう…』
ホワホワと未来予想図を頭の中で思い描いてるうちに、お兄ちゃんが戻ってきた、コトリと二人分の湯飲みを置いて座る。
『働かせちゃってごめんね、ありがとう』
「フッ…構わんさ」