第13章 学校が始まるまでに
居間に行くとお兄ちゃん達はいつも通り、それぞれ好きな事をしてるけど居間に入ってからチラチラと視線を感じるから観察…されてるのかな…?
ん?カラ松お兄ちゃんだけは手鏡の代わりに押し付けたiPadを視てる、イヤホンが付いてるから曲でも聴いてるのかな?
私はお兄ちゃんの隣に座ると覗きこむ、あ…私が歌ってってお願いしてた曲だ…。
カラ松お兄ちゃんは覗きこむ私に気が付くとイヤホンを外す。
「良い曲だな…1/6って言う曲名もなんか良いな♪」
『でしょ?結構前に出た曲なんだけどね、私大好きなんだぁ…この曲』
「なみえがさっき口ずさんでた曲はなんて言うんだ?」
『あれは“おじゃま虫”って曲だよ♪』
私がそう言うとお兄ちゃんは検索してその曲を流す。
「ハハッ、可愛い曲だな♪この曲も良いな…」
『うんうん♪』
漫画を読んでるおそ松お兄ちゃんみたいに寝転がると雑誌を開く。
そうしてるとゆったりと時間が過ぎていく。
お兄ちゃん達の誰かのお腹が鳴るのを合図に昼食を作る。
皆で昼食を食べ終わるとさっさと片付けをする。
紅茶をステンレスボトルに入れてお手拭きと共にバスケットに入れる、これで出掛ける用意は出来た♪私は居間にいるお兄ちゃんを呼びに行く。
『カラ松お兄ちゃん、準備出来たからお散歩行けるよ♪』
「そうか♪なら出掛けよう」
「ん~?何?お前ら出掛けんの?」
寝そべってたおそ松お兄ちゃんが起き上がりながら聞いてきた。
『うん♪カラ松お兄ちゃんとお散歩に行ってくるね、おやつは一人4個づつマドレーヌを作ってキッチンテーブルに置いてあるから、小腹が空いたら食べてね♪』
「フッ…すまないがブラザー達、留守番頼むな♪いくぞ?なみえ!」
『はーい!じゃあいってきまーす♪』
カラ松お兄ちゃんは然り気無くバスケットを持ってくれて私が車道側にならないように手を繋いでくれる。
さすがねお兄ちゃん…気遣い上手よね。
『今日もいい天気で良かった♪』
「ああ、風が気持ち良いな」
『おやつ持ってきて正解♪ちゃんと紅茶も持ってきたんだから』
「さっき言ってたマドレーヌか?食べるの楽しみだな♪」
『そう言えば昨日ね、可愛いスイーツのお店行ってきたの、今度お兄ちゃんも一緒に行こうね♪』
「えっ…?あ、ああ、そ、そうだな、フッ…なみえが行きたいなら行くぜ♪」