第1章 No.0 やり過ぎ要注意。
でも実際、私は不正なんてしてない。
ちゃんと自分の力と“個性”でやった。
その結果がありえないって言われても・・・ねえ。
根津『そこで、さ。
君の実技試験の結果を知ってるのは今の所まだ少ないからポイント計算じゃなくて、倒した数に変更しておいたよ』
零无「倒した数って言うと、3種類の仮想敵が1ポイントずつって事ですよね。そうなると救助ポイントはどうなるんですか?」
根津『やっぱり気づいてたんだね。
救助ポイントはそのままにしておいたよ。
まあ、それでも1位に変わりはないんだけどね』
零无「ありゃ、そーなんですか。
まあ、解りました。結果として受かってるなら文句無いですよ」
根津『そっか!
それじゃ、入学式の日とかの事は一緒に入ってるプリントに書いてるから目を通しておいてね!
君のヒーローアカデミアが始まるよ、〝Plus Ultra〟!!』
零无「はいはーい、〝Plus Ultra〟」
・・・て言うか、これ事前に撮ったやつじゃないよね。
リアルタイムの報告だよね。普通に受け答えしてたし。
合否結果の報告が終わって、小型投映機からの映像が消えた。
・・・これで、私は晴れて雄英高校に入学出来た。
でも1位で受かるとは思ってなかったな。
ペラ
零无「えーと・・・?
・・・入学式まで用意するのは、被服控除に出すオリジナルコスチュームと・・・個性届か」
個性届はもう出してもらってるから、あとは被服控除に出すデザイン出せばオッケーだよね。
デザイン用の用紙も入ってるし、これに描けば良いんだよね。
・・・さて、どんな感じにしよっかな。
オリジナルって言っても、ただ格好良くしたり可愛くすれば良いって訳じゃないだろうし。
零无「んー・・・・・・。
私の“個性”が“個性”だからなあ・・・」
戦い方を少しでも幅広く活用出来るような、デザイン。
“個性”を活かせる・・・私専用のコスチューム・・・。
その日から、私は半日唸(うな)りながらデザインを考えては生活。また半日唸っては生活を繰り返した。
そして入学式の一週間前に、ようやく完成したデザインを学校に送ったのだった。