第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
次の日。
〜♪
零无「ん・・・。
・・・・・・ぁー・・・?」
相澤『お早う。寝起きか』
零无「・・・・・・・・・しょーs[ガンッ]・・・っつう・・・。
え、あっ?しょーさん??」
相澤『おう、相澤だ。
そして今どっかぶつけただろ』
零无「うん、壁に頭強打した。これはたんこぶものだよ・・・って、それより大丈夫なの?」
相澤『大丈夫も何も、その事で礼を言いたくてな』
零无「え?」
相澤『零无の回復のおかげで大事にならずに済んだ。
医者も驚いてたよ。両腕粉砕骨折と顔面骨折して眼窩底骨(がんかていこつ)が粉々になってもおかしくなかったダメージだったのに、すぐに処置したおかげで後遺症が残るかもしれんがそれも治るだろうってよ』
零无「わー・・・それは間に合って良かった」
相澤『オールマイトからも大体聞いた。
“個性”、使ってくれたんだってな』
零无「まあ、当たり前だし」
相澤『・・・ありがとよ』
零无「!・・・うん。
私も、言葉だけになるけど・・・しょーさんが無事で嬉しいと思う」
相澤『・・・・・・・・・おう。
で、ひとつ聞きたいんだが・・・お前、手の・・・死柄木とか言う“敵”に何かされたり言われたか?』
零无「死柄木・・・。
あー、うん。左脇腹ボロボロにされて押し倒されて痛がってる姿を見て楽しまれた」
相澤『(よしアイツ殺す。“個性”だけじゃなくて存在も消そう)』
零无「あと・・・死柄木もモヤの黒霧って奴も、私の事を知ってて“鍵”だとか言ってた」
相澤『・・・カギ、ね・・・。
心当たりはあるか?』
零无「いや全然。
流れ的に扉とかドアとかを開け閉めする、フツーの鍵って話でもなさそーだし・・・私自身にもそー言う“魔法”は知らないし」
相澤『・・・そうか・・・要件はそれだけだ。起こして悪かったな。
また明日、学校でな』
零无「ん、またね」
良かった、しょーさん無事だった。
ひとまず無事な事に安心して、その安心感から私は臨時休校日を丸々寝て過ごしたのだった。