第6章 No.5 ルールはルール。
零无「はぁ〜・・・」
耳郎「え、どうしたのよ零无。いきなり溜め息なんてついて」
零无「え?
・・・あー、なんでもない。
爆豪くんと切島くん、いい試合してるからどっちと当たったとしても一筋縄ではいかないだろうなーと思って」
口田「・・・・・・」
零无「んー、まあ確かに2人とも強いね。
けど私もここまできたら優勝狙ってみるよ。
てゆか口田くん、声綺麗だねー」
・・・・・。
1-A「「!!???」」
瀬呂「え・・・神和・・・?
今お前・・・」
零无「?」
葉隠「口田くんの言葉解ってた感じだったよね!」
砂藤「俺らなんにも聞こえなかったけど、お前口田が何言ってるのか聞き取れたのか!?」
零无「え?
あー、うん。その様子だと、みんなは聞こえなかった?」
耳郎「“イヤホンジャック”の“個性”持ってる私でもなんにも聞こえなかったわ・・・。
さすが“魔法”使い・・・」
八百万「綺麗な声と言ってましたが、どんな声でしたの?」
零无「んー・・・。
・・・白と黄色の、赤と青のクマドリしてるクダギツネの声。かな」
上鳴「クダギツネ!?」
口田「・・・、・・・っ」
零无「えー、恥ずかしがる事ないじゃん。
最近の若い子達向けの、ギャップ感のある声・・・私は好きな方だよ?」
終いには俯く口田くん。
んー・・・コンプレックスなのかな?と思ってれば、ガァン!!と一際(ひときわ)大きな音がフィールド内から聞こえた。
マイク『カァウゥンタァ〜〜〜〜〜〜〜!!!』
SKLIT!
BOOOM!
切島「効かねーっての、爆発さん太郎があ!!」
ハッハー!と切島くんが余裕そうに爆豪くんに言う。
観客席から「切島ァ、アゴだアゴォ!!!」とかのプロレスとかで聞こえてきそうな歓声(?)が飛ぶ。あれは・・・B組の鉄哲くんかな?
マイク『切島の猛攻になかなか手が出せない爆豪!!』
切島「早よ倒れろ!!」
・・・ふむ。
そろそろ佳境・・・かな。
いくら自分の身体を強化する“個性”って言っても、永続的に発動出来るものじゃないし・・・。
なにしろ、相手は爆豪くんだ。