第8章 8
PM9:21
ユミが風呂から上がる頃には、雨はすっかり止んでいた。
2人はとりあえずユミの部屋で、漫画を読んでいた。
ユミはベッドに寝転がり、アサネはベッドに座って壁に凭れる形で読んでいた。
「ユミちゃん」
アサネがユミを呼ぶ。
「んー??」
ユミは漫画を見ながら返事した。
「好きな人おるんー?」
「えw」
「あ、アンディか、そっかそっかゴメンユミちゃんw」
間髪入れずに言ったアサネの言葉に、ユミは戸惑った。
「いや何でアンディ出て来るン....」
ユミが漫画から目を離し顔を上げるとと、アサネは顔を背けた。
「や、何で逸らした?」
ユミはアサネの顔を覗く。
「!?」