第8章 8
PM5:52
雨が降っている。
「ウチそろそろ帰るなー」
アサネが立ち上がる。
「え、雨が降ってるやん」
ユミは言う。
「でも迷惑やん?」
アサネが言うと、ユミはううんと言った。
「家誰も居らんから寂しいねん、アサネが良いならやけど、居って欲しい。」
PM6:54
相変わらず雨は止まない。
ユミはキッチンでホットケーキを作ってきた。
「こんなんしか作れんけど」
「ううん、ありがと」
アサネとユミはホットケーキを口に運ぶ。
「ん、おいし」
アサネが言うと、ユミは微笑んだ。
「ありがと」