第8章 練習試合と一歩動いて…
日向から伊月に、そして、伊月が火神にパスを出す。
「何か変わったんスよね?」
すると、火神がドライブを始める。そして……後ろにパスを出す。
そこには、黒子がいて……。
右手で黒子が火神に再びパスを出す。
「!…」
黄瀬が驚いている。
レイアップを打つ火神。2点追加の誠凛。
「うしっ!」
「ははっ!」
「ナイシュ!」
すると、また黒子にパス。今度は日向に。
日向が3Pを決めた。
「きたー!3P!」
「5点差!」
「ふっふん!ちょっとは見直したかなぁ?1年ふた…」
「ナイス!」
「よっしゃディフェンス!」
「おぉい!」
「相当打ちこんでるな、あの4番。」
「それよか火神だ。抜くパターンに、黒子との中継パスを組みこんできやがった。」
「パス貰うだけの火神が、パスをするようになっただけだろ?そこまで変わるか?」
「エライ違いだよバカ。今までは、黒子のパスと火神の1on1は、あくまで別々のオフェンスパターン。ただの2択にすぎなかった。だがパスが繋がったことで、お互いの選択肢が増えて、前より1段上の攻撃力になる。」
黄瀬も息がきれている。
「はぁ…はぁ…黒子っち…。」
「黄瀬君は強いです。僕は愚か、火神君でも歯が立たない。けど、力を合わせれば、2人でなら、戦える。」
「やっぱ黒子っち変わったッスね。帝光時代にこんなバスケはなかった。けど…そっちも俺を止められない。そして勝つのは俺ッスよ。黒子っちの連携をお返しすることはできないッスけど、黒子っちがフルに40分もたない以上、結局後半、ジリ貧になるだけじゃないッスか!」