第4章 全部…変わってしまった…。
私は、黒子と同じ、[誠凛高校]へ入学した。
そして……桜舞う4月。
「おはよう。」
「おはようございます。」
私は…黒子と考えた。
キセキの世代達のバスケを、もう1度直し、皆でまた、笑ってバスケをする。と……。
それを全力でサポートしていく。
私はそう決めた。
「…頑張ろうか、テツ君。」
「はいっ!」
でも……本当にそうなれるか…私は不安で仕方なかった。
それでも…黒子に、ついてく。そう決めたのは私。
「…今の、気づいてなかったんじゃない?」
「…影…薄いって言われますし…気づいてないかもしれません…。」
「そっか。」
「…僕は、もう1つ取り戻したいものがあります。」
「ん?何?手伝うよ?」
「……それは…僕と彼らが協力しないと無理です。」
「…え?」
彼ら、というのはもちろん、キセキの世代達の事で。
「私は?」
「……僕が…取り戻したいものは…。」
「うん?」
「菜月さんの、え」
「おっ、悪ぃ。」
「!…」
ドンッ…と黒子にぶつかった人。それは、虎のような目をした人だった。
赤い髪の毛に少し黒い髪の毛が混じっていて、ガタイも良く、強そうだった。
「…そ、それで…ゴメン…なんだっけ?」
「……なんでもないです。」
「えぇっ!?」
「言えないです、まだ…。」
「えぇっ…。」
「(言えるわけないです……。僕が取り戻したいのは……菜月さんの笑顔…だなんて…。君は、本当の笑顔を見せなくなりましたよね…?だから、僕が取り戻すんです。僕が…彼らと協力をして…。)」
そう思っていたのを、私は知る由もなかった。