第21章 WC予選
「なっ…!?」
その弾き返されたボールを伊月が取った。
そして……
「!…」
黒子にパスが渡り、黒子はボールを叩くようにして火神にパスを出した。
誰もいなく、火神が走ってダンクを打とうとした。
『いけぇ!!』
「!…おいマジかよ!」
「たっ、高い…!」
「くらぇ…っ…!?」
ガンッ!!
でも、高すぎて鼻根にゴールリングが当たった。そしてそのまま後頭部から床に落ちていった火神。
『高すぎぃぃ!!』
「!?…」
相手の選手が皆驚いていた。
「…」(た…高っ…。)
ビーーッ!
『わーっ!!』
歓声があがり、第1クォーター終了。29対18で誠凛が逆転した。
「変わるか?」
「いえ、大丈夫です。」
黒子は火神の足を掴んでベンチまで戻っていった。
そして…時間は進んでいき……第4クォーター。
「リバン!!」
木吉がボールを取り、そのまま1度回ってシュートを決めた。
「決めたぁ!」
「東京3位と6位の試合じゃねぇ…!」
「めちゃくちゃ強い誠凛!!」
第4クォーター残り、7分20秒。53対91。誠凛が圧倒的に勝っている。
「…」(やっぱり…木吉先輩凄い…。攻撃力だけじゃない…安定感も…それに……。)
「おぉっ!また取った!」
「ナイスリバン!」
2人相手でも全然負けていないリバウンド。
「…」(リバウンド…。インサイド…弱点だったのにそれはもう弱点じゃない…。強いセンターがいればリバウンドが取れる。リバウンドが取れればシュートが思いきり打てる。結果……よく入る。)
日向先輩のシュート力も落ちるどころか上がっている。