第20章 紫色の…
その日の夜、夕食を食べ終わったあと、黒子から電話があった。
「もしもし、今、大丈夫ですか?」
「あ、うん。大丈夫だけど、どうしたの?」
「実は、1年生だけで明日、ストリートバスケの大会に出ることになったんです。良かったら、菜月さんも一緒に行きませんか?」
「ストリートバスケ?」
「はい。」
「うん、行こうかな。」
「わかりました。それじゃあ…。」
と、集合場所と集合時間を教えてもらい、オフの日を使ってストリートバスケの試合を観に行くことにした。
*
「…で、なんで先輩がいるんスか!!」
「んあ?ダメか?」
次の日になり、皆、集まったところで、木吉もいることに気づいた。
「いやっ…ていうか、河原は?」
「風邪だって。」
「はぁ?」
「ま、楽しくやろーぜ。」
「……はぁ…。」
木吉も連れて、会場へ向かうことになった。
「すみません、いきなり誘ってしまって…。」
「ううん、私も観たかったから、誘ってくれてありがとう。」
「…はい。」
黒子は微笑んでいた。
会場にはたくさんの人がいた。