第17章 夏合宿と…
「火神、一緒に作ったんじゃないの?」
「そッスよ。味見もしたし。」
「じゃあなんで…。」
「監督の料理の下手さは人知を超えてる…!」
「逆に凄いな…なんか…。」
「ん…美味しいですよ。」
黒子は絶賛していた。
「黒子、もういい。無茶するな。」
「いえ、本当に。」
「…黒子、もしかして自分でよそって食べたのか?」
「はい。忘れられたので。」
「リコ、もう1度よそってくれないか?」
「え?いいけど…まず、ご飯でしょ?で、ルーをかける前に…。」
パラパラと何かをまいていた。
「あ、チーズかかってたんだ。こってんじゃ…いやっ…何それ!?」
「何って…プロテインとか…ビタミンCの粉末とか…。」
『そっ、それだぁぁ!!』
それらを抜きにしてもう1度食べてみると……。
『普通だぁ…!』
「ちょっ…!そこは美味しいって、言いなさいよぉ~!!』
そして…いよいよ合宿当日。
「おぉっ…!」
「磯の香りが…!急がねば!」
「伊月黙れ。」
「泳ご~う!」
『うぇ~い!』
「合宿だダァホ!!」
「ワンッ!」
すると止まった1台の車。窓が開き…。
「ガキ共、娘に手ぇ出したら、殺すぞ?」
『はいっ!』
「ありがとうパパ~!」
それは監督のお父さんだった。
車を走らせ、帰っていった。
「監督の親父さん。」
「相変わらず怖ぇっ…!」
「で…あれは…?」
砂浜にあったバスケットゴール2つ。
「ふふんっ!パパに頼んで運んでもらったの!」
「なっ…!まさかここで?」
「そ。バスケするの。」
「えぇっ…。」