第17章 夏合宿と…
それから次の日…。
「…」
「おう、おはよ、菜月。」
「あ…木吉先輩、おはようございます。」
「元気かー?」
「あ、はい、なんとか…。」
「おう、そうか、良かったなぁ!」
「はい。」(相変わらずこの人はよめない…。)
すると、木吉が私の頭を撫でてくれた。
「よーしよし。」
「…私…犬じゃないです…。」
「いや?犬とは思ってないがな?つい、妹みたいでなぁ。」
「…」(どちらかというと私はお父さんに見える…。)
でも、この人に頭を撫でられるのは、嫌な気はしなかった。
それから…部活の時間になり……。
「今年は夏休みの初めと終わり、海と山で、合宿2回よ!」
『!?…両方来ちゃった!!』
「夏休み明けたら、ウィンターカップ予選はすぐそこだ。この休みをどこまで有効に使えるかが大事だ。気合入れていくぞ!以上!解散!」
『つかれさまでしたぁ!!』
「お疲れ様でした!」
「お疲れ様でしたぁ!」
私は外に行き、水道の水を飲んだ。水を飲んでいるとき、監督に話しかけられた。話が終わったあと…体育館に戻った。
「うわっ!ちょっ…!」
火神が2号に追いかけられていた。
「…2号、おいで。」
「!…ワンッ!!」
私が手を広げると、2号が勢いよく飛び込んできた。
「…可愛い。」
私は微笑んだ。
「俺としては、菜月の方が可愛いと思うんだがな?」
木吉が私のそばに来て、そう言った。私は2号の頭を撫で、木吉は私の頭を撫でていた。
「木吉先輩、子供扱いしないでください。」
「ははっ!ゴメンなぁ?怒った顔も可愛いな。」
頬を膨らましていると、その頬をツンツンとつついてきた。