第15章 彼ら
「あの席パネェ!!」
「ちょっとちょっと!超ワクワクするわね!」
「お前、あれ狙ってたろ?」
「えー?まぁっさかぁ…。」
私は監督達の所へ行こうとした。でも…。
「菜月さんもここに。」
「そうッスね!菜月っちも!」
「こっち、座れよ、菜月。」
「フンッ…。」
「…い、いや…私は…。」
「席持ってきたんで。」
「…」
私も座ることになった。場所は黒子と火神の間。
席順は、出口側から、黒子、その左が黄瀬。黄瀬の正面が緑間、緑間の隣が火神。4人で座って話をするつもりが、なぜかそこに私も加わることになってしまい、火神と黒子の間。
「とりあえず何か頼みませんか?お腹減りました。」
「俺、もう結構いっぱいだから、今食べてるもんじゃだけでいいッスわ。」
「よくそんな****のようなものが食えるのだよ。」
「なんでそういうこと言うッスか!」
その横で火神が呪文のように注文をしている。
「大丈夫です。火神君1人で食べますから。」
「ホントに人間スか…。」
お好み焼きのいい匂いがする。
「…」
「負けて悔しいのはわかるッスけど、ほら!昨日の敵はなんとやらッス!」
黄瀬が緑間を慰めていた。
「負かされたのは、ついさっきなのだよ!」
「うっ…。」
「むしろお前がヘラヘラ同席している方が理解に苦しむのだよ。1度負けた相手だろう。」
緑間がそう言うと……黄瀬は、はがしを噛み、そのはがしを黒子へ向けた。
「当然、リベンジするッスよ。インターハイの舞台でね。」