第13章 道のり
そして…また緑間の3Pシュート。
「っ…。」(中学の頃…言ってた…。)
*
「1番カッチョいいシュート?そりゃダンクッスよ。やる方も見る方も1番スカッ!とするじゃないスか。」
「だからお前はダメなのだ。より遠くから決めた方が良いに決まっているのだよ。なぜなら、3点貰えるのだから。」
「はぁ~…。」
「緑間君って頭良いのに、たまにアホですよね。」
「なっ、何っ…!?」
「黒子っちストレート。」
「2点ずつと3点ずつなら、多い方が良いに決まってるだろう。」
「子供ですか。」
「フンッ…!シンプルだからこそ真理なのだよ。いずれ俺が証明してやろう。」
*
「きたーっ!緑間2連続!」
観客からの歓声が大きくなった。
第2クォーター、7分35秒で、13対24。もう11点差。
「伊月、ボール回せ!アイツらだけに頼ってねぇで、俺らも攻めんだ!」
日向にパスが渡り、水戸部にパスが渡った。そして、フックシュートを打った。少し乱れたけど、入った。
「いくら返したところで、俺のシュートは止められない。」
「させるかっ!」
「!…」
火神が走って、緑間の近くまで行き、シュートを止めようとした。けれど高すぎて、指の先に当たることもなかった。
「っ…!」(これじゃ……先に…精神がやられる…。)
綺麗に決まった3Pシュート。
「わーっ!3連続!」
「緑間が止まらねぇ!ワンサイドか!?」
「っ…。」(こんなの…どうやって止めれば…。)
けれど、1つだけ私の中で光った可能性。