第12章 秀徳と誠凛
こうして誠凛高校は、インターハイ予選の初戦を、無事突破した。続く2回戦、対、実善高校。
「おらぁっ!」
黒子君はベンチのまま、118対51で圧勝。
「1本!」
「集中!」
「いいぞ~!」
そして3回戦。対、金賀高校。昨年ベスト16。攻守共にバランスのとれた強豪であるが……。
「ビックリするくらい、順調かも…。」
「…火神君、凄いですね。」
「…そう…だね…。」
驚いている監督。
すると、ムズムズ…と、監督の隣で膝を擦り合わせる黒子。
「ん…?黒子君…。」
「いや…ちょっと…ムズムズするだけです。」
そして、4回戦。
アップをしていると、4回戦目に戦う高校が来た。
「4回戦だし、今日は苦戦するかもな。」
「おいおい、今日の相手は誠凛だろ?」
「余裕だぜ、去年決勝リーグでボコボコにされてたし。」
「新設校がまぐれで勝ち進んだだけだよな。」
「あぁ?」
「!…あれは…。」
「ん?どうしたの?菜月ちゃん。」
「…いえ…。」