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彼女はキセキの特別 【黒子のバスケ】

第11章 お父さん


「ったく、何やってんだ。」

「すいやせん!遅れましたぁ!」

「何でそこだけ流暢なんだよ。」

「あぁ、すんません!」

「そういえばおたくら、海常に勝ったってマジ?」

「あ、いや…練習試合ッスけど…。」

「なんだ。思ったよか大したことないんだ。キセキの世代って…。」

「キセキの世代…?負け。そいつらに勝つために呼ばれたのに、ガッカリだよ、弱くて。」


すると、お父さんが誰かにぶつかった。


「あ…。」


ぶつかったのは黒子だった。お父さんが黒子の脇を持ち、抱き上げる。


「ダメですよ僕、子供がコートに入っちゃ…。」


ふわりと黒子のシャツに空気が入った。


「…せんしゅ…!」


黒子を床におろすお父さん。


「フンッ…!あんな子供いるチーム、負け。キセキの世代って皆子供…!」


すると、誠凛のメンバーが大笑いをしている。


「正直、いろいろイラっときました。」

『!…』


タオルを運んでいると、今度は私がお父さんにぶつかってしまった。


「!…」

「うわ…また…だよ…。」


すると、お父さんは私を抱き上げる。


「!…す、すみませ…。」

「子供、コートに入っちゃダメ。」

「え…あ…。」

「…可愛いですね、君。」

「え…あ、ありがと…ございます…あ、あの…おろして…ください…。」(身長高い…。)


多分、中学の頃の紫原より高い。


「パパ、その子誰?つか、離してやってよ。」

「…フンッ…!」

「へぇ…可愛いじゃん。」


後からわかったけど、その人は、谷村さん、という3年生の先輩らしい。
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