第1章 中学時代
「大丈夫だよ…。」
苦笑い…。
黄瀬が入ってきてから、1軍のマネージャーの女子は、気合いが入っていた。
「黄瀬君、はい、お疲れ様。」
「あ…ど、どうも…。」
「…?」(何か…警戒されてる…?)
「モテる男って大変ッスよね~。桃井さんも、俺のこと好きなんじゃないッスか?」
「…あ…そういうことか…。」
「ん?」
「好きとかそういうのないし、バスケに集中してくれればいいよ。」
私は微笑む。ちょっと…イラっとする。
「えっ!?好きじゃないんスか!?」
「…嫌い?」
なぜか疑問形になってしまった。
「うそぉぉ!!青峰っち!俺ってウザイッスか!?」
「まあな。」
「うそぉぉぉ!!!」
「なつちん、だいじょ~ぶだった?さっき。」
「わっ!あ、あっくん…!」
また背後から抱きしめてくる。
「だ、大丈夫だよ…。なんで知ってるの…。」
「噂になってたから~。」
「そ、そうなんだ…。」
「む、紫原っち…。」
「菜月、今日はもう片付けをする。」
「あ、うん。」
「赤司っち…。」
「菜月、タオル返す。」
「あ、はいはい!」
「緑間っちまで!?」
紫原が後ろにいるため、動けない。
「あ、あっくん…どいて…。」
「やだ~。」
「うぅ…。」
「菜月さ…は…吐きそう…です…。」
「えぇっ!?も、もうちょっとだけ耐えて!?もう片付けの時間だし。」
「く、クラクラします…。」
「貧血も!?あ、あっくん…お願い。」
「…しょうがないなぁ…。」
後ろからどいてくれた。そして、私は体育館の外に連れて行く。日の当たらない場所へ座らせる。