第1章 結婚したいのは誰?
相葉side
松潤の家に着き、二人で簡単なつまみを作り、飲み始めた。その間に松潤のスマホが鳴りまくっていた。「松潤、スマホ鳴りまくってるけど、翔ちゃんでしょ?いいの?」
「あーいいの、いいの。だって、翔くんは松兄と結婚したいんだから」
…松潤意外と根に持つんだな(笑)
「だって、あれは、テレビ用なんだからさ」…俺が言うのもなんだけどさ(笑)
「んー分かってるよ。でも、最近翔くんそんなんばっかりだから、今日はちょっと焦らせやるんだ!」
…あー夜会でもそんなんあったね。なんて、松潤と話していたら、俺のスマホも鳴りだした。出ようかどうしようか迷っていると、「なんで相葉くんが怒ってるか分かってないんだから、ほっといてみたら?」と松潤に言われ、スワイプしようとした手が止まった。
「え?」と聞き返すと、「だって、松兄が結婚したい相手は翔くんって言ったことで怒ったわけじゃないでしょ?」と言われ何も言えなかった。
松潤、やっぱり気がついてたんだ…
「結婚したい相手とかってやつはよくある質問だし、いつもなら気にしないのに、今日はちょっと違ったからさ。」と松潤に言われたから、素直に話してみた。
「怒ったってゆーか、なんか色々不安になっちゃってさ。」
「松兄ってモテるしね。やっぱり不安?」
「うん。でも、毎回心配してたら俺身が持たないから、なるべく気にしない様にはしてるんだけどね。でも、なんでか、俺の方が心配って松兄には言われるんだよね。」
「…なんでかって、気がついてないんだ(笑)」
まぁ、相葉くんらしいか。と俺が知らなかったことを教えてくれた。
「相葉くん、自分がモテるって自覚ないでしょ?」
「え?俺モテないよ?松兄のがモテるじゃん?」
「あー、やっぱり自覚なしか。松兄はモテるけど、憧れってのが多いじゃん?でも、相葉くんの場合は、マジなのが多いんだよ?」
「は?え?マジなのって?だって、俺言われたことないよ?」
「そりゃあ松兄が牽制してるからね。手なんか出したら殺されるわ(笑)」
「牽制?なにそれ!?」
「まぁ、はっきりは言わないけど、あの目で見られたら怖くて手なんか出せないよ(笑)」
知らなかった…松兄がそんな風に思ってくれていたなんて…