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ダイヤの原石-6Carat-

第6章 5carat*僕のGOD


CMの内容は、日常生活のいろんなシーンでチャロがデザインしたジュエリーを身に付けた男女が、それぞれのフィールドで輝くというもの。
オフィスで働く女性の耳にピアス。
やんちゃな子供がいるお母さんの胸元にネックレス。
アパレルショップで働く男性の腕にブレスレット。
そして、ステージの上でマイクを握るチャロの指にリング。

「わぁ…!」

一緒にデザインを練ってきたものが全て現実の物となっている。
そのことにさんごは感激して思わず感嘆の声を漏らした。

「さんご、気付きましたカ?」
「え?ジュエリー?素敵だったね!」

チャロのふいの問いかけに、興奮した様子でさんごが答える。
しかし、チャロは首を振った。

「そっちじゃなくて、人の方デス。」
「ひ、人…?」

CMはとっくに流れてしまってもう1度見ることはできない。
人と言われても、チャロ以外はエキストラの方々だろう…知り合いの人でもいたのかな?

「えっと…」
「ふふっ…あれは全部僕デス。」
「「「「「えぇ~!?!?!?」」」」」

これには周りで聞いていたメンバーも驚きの声を上げた。

「ぜ、全部!?出てきた人みんなチャロ!?」
「はい、そうデス。美人でしたカ?」

す、すごい…。
もはやさんごはスタイリストさんとメイクさんに称賛の声を届けたいくらいだ。
しかし冷静に考えてみると、もし一緒にCMをすることを承諾していたら自分が女装していたかもしれない…。
というかそれはもはや正体をバラしているようなもので…
さんごはブルッと身震いをした。

「やっぱり僕、CM断って本当によかった…。」
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