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ダイヤの原石-6Carat-

第2章 1Carat*好き嫌い


「はーい、今日はみんなの好きなもの作ろうと思いまーす!」

みんな揃ってリビングで過ごしていると、急に翡翠が手を挙げた。
その急な行動に一同揃って翡翠を見たが、またすぐに呆れ顔で自分の行動に戻っていく。
さんごだけが心配した様子で声をかけた。

「それって無謀じゃない?レストランじゃないんだから作るの大変だよ?」
「だってさ、みんな俺の料理『うまい、うまい』って食べてくれるけど、誰かしら絶対なんか残すんだもん!」

翡翠は腰に手を当ててフンと鼻を鳴らす。

「ざくろは卵料理甘くしないと食べないし、藍ちゃんはナッツ系食べないし、光黄は何してもトマト食べないし、チャロは納豆嫌いだし!」

さんごはオロオロして視線を泳がせる。
何か翡翠をフォローする言葉を探して、頭をフル回転させているのが傍目でもわかる。

「あ、あのね、でも僕、翡翠くんの作る料理ならなんでも好きだから…」
「さんごはおやつ食べすぎてご飯自体食べないじゃん!」
「あぁぁ…」

さんごは床に手をついてヘタリ込み、完全敗北でフォローを諦めた。
すると見かねたメンバーが周りに集まってくる。

「わかったわかった!じゃあこうしよう!」

ざくろがひらめいたというように人差し指を立て、自信ありげに胸を張った。
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