第2章 可笑しい人
-朝-
愛夢side
…………いい匂いがする。
突然目が覚めたのはこのいい匂いのせいである。
松代さんかな…?
私は布団をたたみ、髪の毛を整えてから台所に向かった。
「あら愛夢ちゃん早いわね〜
ちょうど朝ごはんできたからニート達呼んでもらってもいいかしら?」
松代さんは私を見つけた瞬間笑顔になり私にミッションを与えた。
しかもそれはとてもレベルが高いミッションだ……。
あっ……「父は……?」
そう言えば父が見当たらない。
「中野さんは朝早く仕事に行ったわよ……?出張だから2週間帰って来れないって言ってたわ」
「そうですか……」
嘘でしょ……?なんで新しい家に来たばかりなのに出張なの!!?会社の人すごいよ逆に!
私は心の中で父に文句を言い、イライラしたまま2階へと向かった。
普通に中に入って呼べばいいのかな……
でも、普通勝手に入るのはダメだよね…
どうすれば……と考えてると。。
あっ……あの手があった!
と、また台所に戻り何かを手にした。
それは…………なんだと思う?いやいや馬鹿らしい……普通に答えよう。それはフライパンである。
フライパンを両手に持ってにやりと笑う私。
これ誰かに見られたら恥ずいけどこれだったらこっから聞こえるはず!!
私天才じゃない?
いや、自分で何言ってるんだか。。