第2章 可笑しい人
私は少し考えてから……
「お墓……作ってあげよ」
と、笑顔で言った。笑顔になっていないかもしれないが自分は笑顔と言いきれる。
猫を私は抱きしめ、ぬくもりが無いことを確認しお墓を作ることにした。
「室内のお墓だと、濡れなくても済むダス」
と、デカパンが言ってくれたので室内に作った。
名前が無いからどーしようか。。
一松「……あんたがつけなよ」
「えっ……いいの?」
一松「勝手にすれば……」
「じゃあ……幸(さち)って名前にする!」
私はお墓のところに幸と書いた。
一松「へー……幸せねぇ………人の手によって殺されたのに幸か。。
可笑しな人…」
一松さんは何かぼそっとつぶやいていたが聞こえなかった。
聞こうと思ったが聞かない方がいいかな…
「デカパンありがと!2週間に1度は見に来ますね!」
私は大きく手を振り笑顔でそう言った。
一松は何も言わず立ち去る。
「早く帰らないと。。」
私はそう思い駆け足で家に向かうと…
一松「猫のこと……守ってくれたんだ…」
「あっあぁ……守りきれなかったけどね」
泣きそうになる私。
一松「あっの……さ……今度……猫見る?」
「えっいいの!?」
猫!?見たい見たい!!
「一松兄さん猫好きなんだっけ?私も好きなんだ~!!」
と、つい兄さんと言ってしまいバッと口を隠す。
「あっ気安く兄さんって言ってしまってすいません……」
すぐに謝ったが「別に……そっちの方がいい」
と、言ってくれた。
一松兄さんは優しい。
優しいんだ……怖いと思ってたけど。。
「一松兄さん……帰ろっ」
私は一松兄さんに満面の笑みをむけ、手を差し伸べた。
一松「ん……」
それを一松兄さんは、恥ずかしがりながら握り、2人で仲良く帰ったのであった。
正式的には仲良くではないかもだけど。。
家まで無言でしたし。。