第8章 死神
「あれっ… ココ、相葉さんのお宅じゃ…?」
「そうだけど。
ん…? お前もしかして、Stairway to Heavenの…?」
…俺の事、知ってるんだ
「…っ、はい」
「なんだよ、アイツ
呼んでるなんて聞いてねぇーけど」
ブツブツと文句を言いながら
まーくんちのドアの鍵を開けて
「入れば?」
「え…?」
「まーに呼ばれてきたんだろ?」
…まーくんの友達なのかな
凄くイケメンだけど、まさか彼氏じゃないよね…?
「おじゃまします…」
「おーい、まー!
愛しの売り専ボーイが来たぞ!」
顔の濃いその人がリビングダイニングから奥の部屋に向かって声を掛ける
なんだよ、愛しの売り専ボーイって!
嬉しいような、ムカつくような…
―― ドスン ――
―― ガタガタッ ――
―― バンッ…!――
仕切りになっている引き戸のドアが勢い良く開いて
Tシャツにスウェットのズボンを履いたまーくんが
まん丸な目をして中から飛び出して来た
…おでこに冷えピタを貼って。
「…っ、カズくん、なんで…?」