第7章 月
「ところでさ
何を以て想い合えてる、って判断すんの?」
「それは…」
「言葉や態度で判断してんならさ
相手が思いの外天の邪鬼だったらどーすんだよ?」
「…っ、」
「想いとは裏腹な事言ったりさ
可愛くない態度取ったり
わざとその気の無い振りしたりする奴だって、世の中にはゴマンと居るぜ?」
「そーかもしれないけど、」
「何でもお前のモノサシ一つで測ろうとすんなよ
皆が皆、お前みたいにピュアな訳じゃないんだ
ま、ピュアが悪い訳じゃないけどさ
そーじゃない奴にはお前の信念は残酷だって話だよ」
潤の言ってる事は
正論だと思った
こんな風に真剣に俺の話を聞いてくれる潤も
最初は取っ付きにくくて苦手なタイプで。
誤解されやすい奴なんだ
でもホントは優しくて、誰よりも熱い奴だった
時間をかけなきゃ見えて来ないモノもあるって
ちょっぴり理解した気がするよ…
「ハイハイ、お説教はここまで。
飲み過ぎだからもうお開きな?
そろそろタクシー呼ぶか…って、オイ!」
「…Zzz」
「馬鹿!起きろ、まー!」
「…ちゃん、」
「あ?」
「しょぉ…ちゃん… 呼ん、で……」
「しょーちゃん??」