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デリバリー【気象系BL】

第6章 塔


異様に高い音で鳴る電話の音で目が覚めた

ブラックライトの壁
時代を感じるミラーボール
それに… おでこに乗せられたおしぼり


「はい、わかりました。延長は無しで」


あぁ…そうだ此処…カラオケだ
俺、あのまま…


「相葉さん…?」

「…わっ! カズくん起きたんだ。
大丈夫?」

「…うん、もう大丈夫…」


本当に二時間ガッツリ寝てしまった
お陰様で普通に歩ける位にはなったと思うけど


「なら良かった」

「相葉さんは…ずっとそこに居たの?」


テーブル向かいの、背もたれの無いスツール型のソファー


「うん。ここからカズくんの寝顔見てた。
あ…今の発言なんか変態っぽいな… ははっ。」


別に変な意味じゃなくて、とか言い訳まで付け足して


「フロントから電話で、もう10分前だって。
なんか飲む? 喉乾いたでしょ」


テーブルの上の水は口を付けないまま
コレがあるからいいよ、と
ぬるくなってしまったそれを喉に流し込んだ


「答えたくなかったら答えなくていいんだけど、」


相葉さんが何か言いづらそうに俺を見る


「手首…、
俺の前のお客さんに、その… 酷いコト、されたの…?
カズくんフラフラだったし、」


手錠のせいで少し赤くなった手首
そんなとこまで見てるなんて
俺が何をされたか
それを言ったらこの人は…
相葉さんは、どんな風に思うんだろうか
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