• テキストサイズ

デリバリー【気象系BL】

第5章 運命の輪


“この子がどうかしたの?”


風間のお姉さんからメッセージが入る


「どうします? 適当に誤魔化しますか?」


俺はそれに頷いて
“ありがとう。なんでもないよ”と返信してもらった


“ふーん。この子、多分同級生の弟だと思うんだけど”


三人で顔を見合わせる


「ちょっと貸して」


風ぽんからスマホを借りてメッセージを打った


“同級生に大野って人が居たの?”

“居たよ。さとし君って名前だったかな”


風ぽんが引越しをしたのは保育園を卒園してすぐ
お姉さんで言うと、小学校の三年生に上がる前…


“へぇ、そうなんだ”


何でもない風を装って
メッセージのやり取りはそこで終わった







大野かずなり

それが君の名前。


新小岩に住んでて
2つ年上のお兄さんが居る


左利き。

生クリームが苦手。

コーヒーはブラック。


少しづつ知っていく、カズくんのこと。








でもこの時はまだ知らなかったんだ

抱えている深い闇を

背負っている十字架の重さを


本人さえも知らない
いや
カズくんの中で無意識に書き換えられた記憶と
消された過去の存在を…
/ 158ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp