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デリバリー【気象系BL】

第5章 運命の輪


初めて見た。男同士のキス。
それはバラエティーなんかでやってるようなのとは違って、外国映画を見ているような
愛しいものを睦み合いながら
それでいて、切なさの中に居るような…


信号が青に変わったのにも気付かずに
後続車にクラクションを鳴らされて慌ててアクセルを踏んだ

まだ…胸がドキドキしてる









「やべぇ! 美味ぇ!」

「プロの味だ!」


テーブルいっぱいに並べた、今日のアテ
ビール片手に次々と口に運ぶ翔ちゃんと風ぽんを見て安堵する


「いっぱい食べてね」


自分が作ったものを美味しい、って食べてもらえるのは本当に嬉しい




「ところで雅紀
俺らになんか話あるんじゃねーの?」


さすが翔ちゃん
そこは気付いちゃうよね、


「まだ吹っ切れないか?」

「いや…
元カノの事はもう何でもなくて
実は俺… 俺ね、好きな人が出来たんだ」





これまでの経緯を時系列に沿って二人に話した

相手は男で、男性専用のデリバリーホストだと言った時は
翔ちゃんは自信作の黒胡椒の唐揚げを漫画みたいに箸からボテッと落とし
風間は咀嚼の途中で思いっ切りむせてた


「男の子だってわかっても、気持ちは変わらなかったんだ
…好きなんだ、カズくんのこと」
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