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デリバリー【気象系BL】

第1章 吊るされた男


「ねぇ、俺ってそんな魅力ない…?」


上目遣いにジッと翔ちゃんを見つめる


「なんか言われた?」

「いや、言われてはないけど…
ねぇ、どうなの?」



「あるよ」

「ドコ?!
どーゆートコがっ?!」


「…優しいとことか
ピュアなとことか」

「しょーちゃんが女の子だったら
俺と付き合いたい?!」


「んー… まぁ、そうかな」

「ホントにっ?!」

「ホント、ホント」

「しょーちゃぁぁん!」



テーブル伝いにジリジリと詰め寄り
むぎゅっと抱き付いた



「なんだよ、泣くな!
そして俺にくっ付くな!」

「しょーちゃぁぁん…」


「はいはい、」


そう言いながらも
背中をポンポンしてくれる


「心の傷には時間薬だよ
飲み位いくらでも付き合ってやるから。
ほら、泣いてないでなんか食え!
コレ美味いよ?」


「あーんして。」

「自分で食えよ!」

「あーん!」

「とんだワガママ王子だな」


苦笑いしながらホタテのバター焼きを一つ箸で摘んで
突き出した俺の口にポイッと入れてくれる


「美味いよー、しょーちゃぁぁん…」

「あははは
親鳥の気分だわ。なんだこのプレイ(笑)」


飴と鞭を使い分ける
お兄ちゃんみたいな翔ちゃんと、




「すいません、遅くなりました!
…って、何やってんスか…」


居酒屋に着くなり男同士の抱擁と『あーん』の絵面を生配信されて若干引き気味の風間と

二人が揃ったら俺はもうきっと大丈夫


きっとまた笑える
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