• テキストサイズ

デリバリー【気象系BL】

第3章 力


「んっ!美味しい!」


濃厚なキャラメルソースは飽きない甘さで
パンケーキはフワッフワで
これならいくらでも食べられちゃいそう

ガツガツ食べる俺を
今度はカズくんがジッと見ていた
ホントは食べたいんじゃ…?


ナイフと新しいフォークで
まだ口をつけていない部分をカットする
生クリームは外して代わりにバニラアイスをほんの少し乗せた


「ハイ!食べてみて。美味しいから!」

「え?」

「ココ、まだ口つけてないから」

「じゃあ…いただきます」


あっ
やっぱり左利きだ


「どう? 美味しいでしょ?」

「うん、美味しい」


うわぁぁぁ。
何このやり取り! 恋人同士みたい!
二人の距離がグッと縮まった気がする
パンケーキを選んでよかった。






「ところで、」

「うん?」

「さっきの話の続き。
相葉さんノンケなのに、どうして俺を選んでくれたの?
言いたくなかったらいいんだけど」


嘘をつくのは苦手だ
聞かれたら正直に言おうと思ってた
引かれるかもしれないけど…


「…一目惚れしたんだ、カズくんに初めて会った時。
実は初めましてじゃなくて…今日で二度目ましてなの」

「え…?
何処かで会ってるっけ…?」

「うん。先週末、幕張の中華料理屋の前に居たでしょ?
あの時声掛けたの、俺なんだ。
あそこ、うちの実家なんだよ」

「あ…あの時の、」


…カズくんも覚えててくれたんだ、俺の事。
/ 158ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp