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デリバリー【気象系BL】

第3章 力


ドリンクバーももう4杯目…
流石にお腹が重たくなってきた
時間は20:50
あと10分か…

やっぱりお腹空いたな… 何か食べるものでも頼もうか
そう思ってメニューを開いた時
テーブルの上のスマホのバイブがブルブルと震えた


来たっ…!


画面には“非通知”の文字
入り口の扉のところまで慌てて出て行って通話ボタンをタップする






「もしもしっ…!」


『もしもし。相葉さんですか?
Stairway to Heaven のカズです』




これが、聞きたくてたまらなかったカズくんの声
中性的でちょっと舌っ足らずな声にキュンとした
どうしよう
可愛い…… 可愛いぞ…!



『相葉さん?』

「はいっ…!」

『今、店の前まで来てるんですけど、』

「えっ?」


ドアのガラス越しにキョロキョロと外を見渡すけど
それらしき人は見当たらない


『もしかしてドアのとこに居ますか?』

「うん、居るけど… 俺の事、見えてるの?」

『見えてますよ。じゃ、今から行きます』


電話が切れて、黒いワンボックスの影から人がこちらに向かって歩いてくるのが見えた

心臓の鼓動が速くなるのがわかる
間違いない、あの子だ


…しまった。
喫煙席で良いか聞くの、忘れた。
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