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デリバリー【気象系BL】

第1章 吊るされた男


「そんな直ぐにはね
無理だよ」

「そっか…
まぁそうだよな」

「他に好きな人でもできたら違うかもね」


それは身を持って知った事で
いとも簡単に切り替えられるもんなんだって


「どんな子が好みよ?」

「んー…
黒髪で、ショートで…」

「茶髪のロングじゃないんだ?
意外だね」


それは元カノだろうよ、翔ちゃん…


「雅紀ならきっと直ぐにイイヒトが見付かるよ」

「だといいんだけど」


もう二度と会えないのなら
忘れた方がいいのかもしれない


「しょーちゃんはさ、フラれた事とかあんの?」

「そりゃあるよ」

「へぇ。意外」

「俺を何だと思ってるんだよ(笑)」

「そーゆー時はどーすんの?」

「どうするって?」

「どーやって忘れんの?」

「そりゃ、お前…」

「何、何?」









…聞かなきゃよかった
やっぱり俺が真面目すぎるのかな 

しょーちゃんちからの帰り道
少しだけ軽くなった実家土産の紙袋を握りしめて
はぁっ、と溜息をついた。



『…抱きに行く』

『はっ…?』

『だーから!
風俗とか、デリヘルとかさ…』

『…マジ?』

『マジだよ! 悪いか!』

『意外過ぎる…』

『お前は俺を何だと思ってんだ!
つーかコレ言うの二回目!』


翔ちゃんの衝撃発言に
なんだか色々思考が混乱してる



『肌を重ねたら忘れられる事だってあるんだよ』



…そんなモンなのかな
俺には分かんないや
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