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デリバリー【気象系BL】

第11章 恋人


「俺も入ってくるね!」


なるべくカズくんを見ないようにして
逃げるようにリビングを後にした

はぁ…とにかく落ち着け、落ち着くんだ
草食系が聞いて呆れるよ

鏡に映った俺の顔は
真っ赤な上に鼻の下まで伸びたマヌケ面…
洗面所の水で顔を洗い、頬を叩いて緩んだ顔に喝を入れた







「……あ。おかえりなさい。遅かったね?」


リビングに戻ると、ソファーの端っこで膝を抱えてウトウトしていたカズくんが俺を見てふわり微笑んだ


ズキュン。


だからもう、ダメだってば。
破壊力ハンパないんだってば。

当の本人は無自覚なのか、『ん?』なんて首を傾げてる


「さ、先寝ててよかったのに!
ソファーじゃなくてベッド使っていいから!」


お願い、早く寝ちゃって…!


「まーくんは?」

「おっ…俺はもうちょっと起きてようようかな!
寝酒飲まないと寝れなそうだな!
あはははは!」


大根役者もいいとこだ
様子がおかしいのバレバレだよ…


「じゃあ、俺も」

「えっ!?」

「俺も起きてる」

「そっ…そう?」

「…まーくんと一緒がいいから、」




――― 今ので俺の心臓、3秒は止まったと思う。
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