• テキストサイズ

【ヒロアカ】世も縋ら

第9章 再会




要は【割に合わなくなった】から


凪山神奈を手に入れるにあたり、翔の存在価値は非常に高かった
今後を都合よく進めるための潤滑油として最適だった

スパイを腹に抱えてもお釣りが来ていた

最悪の事態になったとしても
私の力でなんとでもなるものだった


「返す前に、もう一仕事してもらおう」


そう言うや否や、黒霧の胎へ刺したものと同じものを
翔に突き立てる

「っ……」

意識の朦朧とする翔が小さく唸り声を上げる

同時に上空へ大量の水が生じる


「彼の個性も魅力的ではあったんだ。少々扱い辛そうだけどね」
オール・フォー・ワンは翔を抱え盾にし、オールマイトの動きを制限する


水はそのまま落下し、爆豪と神奈の身体を巻き込んで
黒霧のワープホールへ向かい流れる

「ックソが…!」

生じた余裕が仇となり、二人の足元を掬う


黒い靄目掛けて流される身体に、その勢いに抗えず諦念の陰が指す

/ 291ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp