第2章 興味
「相手が俺の言葉に返事をする、それだけだな」
もちろん無差別じゃなく
俺がそうしようとした時だけな
と注釈を入れた
『へぇー!やっぱ凄い個性だね!敵とかすぐ捕まえられるじゃんそれ!あ、や、普通科だったね私らは』
「……や、俺はヒーロー志望だ。」
わお
『だったら向いてそうじゃん』
「そう言うやつは今までいなかったよ」
どこか少し寂しそうな顔をした心操
「大抵のやつは俺の個性を、敵向だと言うからな」
そう言われて初めて
自分の思考回路のめでたさに気付いた
『あー…なるほど…たしかにね』
苦笑いをする私を心操は横目に
「お前みたいに思ってくれる奴ばっかだったら、たぶん世間はもっと生き易いんだろうな」
彼は冗談を言うように
笑ってくれた