第5章 オールマイト
緑谷「50分前後…!!?」
オールマイト「ああ…私の活動限界時間だ。無茶が続いてね。マッスルフォームはギリギリ1時間半くらい維持出来るって感じ」
緑谷「そんなことに……ご…」
オールマイト「謝らんで良いよ!全く、似たとこあるよな君と私!」
『………』
オールマイト「それより体育祭の話だ。君まだ“ワン・フォー・オール”の調整出来ないだろ。どうしよっか」
緑谷「……あ…でも1回…!脳ミソヴィランに撃った時…反動がなかったんです」
オールマイト「ああ!そういや言ってたな!!何が違ったんだろ」
緑谷「違い…今までと明らかに違うのは……初めて…人に使おうとしました」
オールマイト「無意識にブレーキをかけることに成功したって感じか。何にせよ…進展したね、良かった。ぶっちゃけ私が平和の象徴として立っていられる時間って実はそんなに長くない」
緑谷「そんな…」
オールマイト「悪意を蓄えている奴の中にそれに気付き始めている者がいる。君に“力”を授けたのは“私”を継いでほしいからだ!体育祭…全国が注目しているビッグイベント!今こうして話しているのは他でもない!!次世代のオールマイト…象徴の卵…君が来た!ってことを世の中に知らしめてほしい!!」
緑谷「!!」
『(ずいぶんプレッシャーになることを…)』
オールマイト「」
『なぁに?』
オールマイト「今回は申し訳ないのだが…君は体育祭には…」
『出られない、でしょ?』
オールマイト「あぁ…」
緑谷「え、何で…!」
『この前の騒動は私のせい。ヴィランに狙われてる以上、メディアの前には出ない方がいいってことでしょ?』
オールマイト「あぁ。わかっていたのか」
『そうだと思ったよ』
緑谷「で、でも警備を強化するって…!だったら…!」
『デクくん、いいの。仕方ない』
緑谷「さん…」
『その代わりみんなこと、精一杯応援するね!』
緑谷「う、うん……」