第5章 オールマイト
「待って待って!ヴィランに侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」
相澤「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示す…って考えらしい。警備は例年の5倍に強化するそうだ。何より雄英の体育祭は……最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃねえ」
峰田「いやそこは中止しよう?」
緑谷「峰田くん…雄英体育祭見たことないの!?」
峰田「あるに決まってんだろ。そういうことじゃなくてよー…」
相澤「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの1つ!!かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した…。そして日本に於いて今「かつてのオリンピック」に代わるのが雄英体育祭だ!!」
八百万「当然全国のトップヒーローも観ますのよ。スカウト目的でね!」
上鳴「卒業後はプロ事務所ひサイドキック入りが定石(セオリー)だもんな!」
耳郎「そっから独立しそびれて万年サイドキックってのも多いんだよね。上鳴、あんたそーなりそう。アホだし」
上鳴「くっ!!!」
相澤「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。年に1回…計3回だけのチャンス。ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!」
緑谷「…………」
『…………』
―――――
4限目が終わり、昼休み
切島「あんなことはあったけど…何だかんだテンション上がるなオイ!!活躍して目立ちゃプロへのどでけぇ一歩を踏み出せる!」
緑谷「皆すごいノリノリだ…」
飯田「君は違うのか?ヒーローになる為、在籍しているのだから燃えるのは当然だろう!?」
蛙吹「飯田ちゃん独特な燃え方ね、変」
緑谷「僕もそりゃそうだよ!?でも何か…」
麗日「デクくん、飯田くん…頑張ろうね体育祭…!」
緑谷「顔がアレだよ麗日さん!!?」
『すごい顔だよ!?』
芦戸「どうした?全然うららかじゃないよ麗日」
峰田「生…」
スパァンッ
蛙吹の舌が峰田の左頬にヒット
麗日「皆!!私!!頑張る!」
切島「おおーーー!けどどうした。キャラがフワフワしてんぞ!!」