第5章 オールマイト
切島「すっ……げぇ……」
優しい風が生徒たちの間を吹き抜けた
尾白「治ってる…!?」
上鳴「…あいつの個性って風だけじゃねぇんだ…」
しばらく経つとUSJは元通りになっていた
『はぁ……』
セメントス「お疲れ様。大丈夫かい?」
『大丈夫です。オールマイトや相澤先生のところに連れて行ってください』
セメントス「しかし…」
『お願いします』
セメントス「…わかりました」
は生徒とは違う車に乗り、オールマイトたちのところに
『失礼します』
緑谷「さん!?」
『デクくん、オールマイトと一緒だったんだね』
オールマイト「…」
『大丈夫だよ、USJは元に戻してきた』
オールマイト「大丈夫なのか…?」
『うん!』
緑谷「元に戻してきたって……え?」
『ふふっ。じゃあ早く治して次に行かなきゃ』
オールマイト「だか…」
『はいはい、黙って』
はオールマイトと緑谷の体に触れた
『〜♪〜♪〜♪〜』
緑谷「…!」
痛みや傷がなくなっていく
オールマイト「………」
『〜♪〜♪〜♪〜……はい、治った』
緑谷「す、すごい…!傷が…!!」
オールマイト「…!」
『相澤先生と13号先生のところにも行かなきゃいけないから』
は足早に部屋から出ていった
緑谷「すごい…さん…治癒の個性を持ってたんだ…!」
オールマイト「いや、厳密に言うと治癒ではないんだ」
緑谷「え?」
オールマイト「これは“修復”。治癒はケガだけを治すが、修復は壊れた物やケガした人などを元通りに直すことが出来る」
緑谷「だからさっきUSJを直してきたって……」
オールマイト「しかしそれには限度がある。あのボロボロだったUSJを直した次に我々の修復…キャパオーバーもいいところだ」
緑谷「!!じゃあ…」
オールマイト「…………」
―――――
は13号と相澤の元へ向かい修復しようとしたが、キャパオーバーのため、全快にすることはできなかった
病院から学校に戻り、コスチュームから制服に着替えて下駄箱から靴を取り出す
ガクンッ
目の前の視界が揺らぎ、体が前のめりに落ちていく
『(やば…力…)』