第23章 抗う運命
ファットガム「人の血ィや細胞が入っとった」
緑谷「『……!!』」
麗日「えええ…!?」
蛙吹「別世界のお話のよう…」
通形「……!」
リューキュウ「つまり…その効果は人由来…“個性”ってこと?“個性”による“個性”破壊…」
「うーん…さっきから話が見えてこないんだが。それがどうやって八斎會とつながる」
ファットガム「今回切島くんが捕えた男!そいつが使用した違法薬物な。そういうブツの流通経路は複雑でな。今でこそかなり縮小されたが、いろんな人間・グループ・組織が何段階にも卸売を重ねてようやっと末端に行き着くんや。
八斎會がブツ捌いとった証拠は無いけど、その中間売買組織の1つと八斎會は交流があった」
「それだけ!?」
ナイトアイ「先日リューキュウ達が退治したヴィラングループ同士の抗争。片方のグループの元締めがその交流のあった中間売買組織だった」
リューキュウ「巨大化した1人は効果の持続が短い粗悪品を売っていたそうよ」
「最近多発している組織的犯行の多くが…八斎會につなげようと思えばつながるのか」
「ちょっとまだわからんな…。どうも八斎會をどうにかクロにしたくてこじつけているような…もっとこうバシッとつながらんかね」
ナイトアイ「若頭、治崎の“個性”は「オーバーホール」。対象の分解・修復が可能と言う力です。分解…1度「壊し」「治す」個性。そして“個性”を「破壊」する弾」
あの腕と足に巻かれた
痛々しい包帯の数
緑谷・通形「『…………っ!!』」
ナイトアイ「治崎には娘がいる…出生届もなく詳細は不明ですが、この3人が遭遇した時は手足におびただしく包帯が巻かれていた」
リューキュウ「まさか…そんなおぞましい事…」
グラントリノ「超人社会だ。やろうと思えば誰もが何だって出来ちまう」
切島「何?何の話ッスか……!?」
天喰「………」
ロックロック「やっぱガキはいらねーんじゃねーの?わかれよな…。つまり娘の身体を銃弾にして捌いてんじゃねっ?て事だ」
切島・麗日・蛙吹「…………!!」
ナイトアイ「実際に売買しているのかは分かりません。現段階では性能としてはあまりに半端です。ただ…仮にそれが試作段階にあるとして、プレゼンの為のサンプルを仲間集めに使っていたとしたら…」