第23章 抗う運命
ナイトアイ「巻き込まれたのは治崎ら八斎會。だが死傷者は“ゼロ”だった」
緑谷「?」
ナイトアイ「強盗団の連中は「激痛を感じ気を失った」がなぜか傷1つなくどころか持病のリウマチや虫歯など一切キレイに治っていたそうだ。
治崎の“個性”だと思われるが、結果的にケガ人ゼロのヴィラン逮捕となったため特に罪には問われなかった」
バブルガール「でも奪われたお金だけはキレイに燃えて無くなっちゃったんだって。
警察が事件性なしって結論を出したけど、どう考えても怪しいってことでナイトアイ事務所は本格マークを決めたの。何考えてるか分かんないけどヤるときゃヤる奴ってこと」
通形「あ、そうだ!サー!怪我の巧妙と言うか…新しい情報を得ましたよね!治崎には娘がいます」
ナイトアイ「娘…?」
『エリちゃんと呼ばれてました。手足に包帯だらけで……』
緑谷「とても怯えていた。何もわからないけど…助けを求めてた…!どうにか保護してあげられていたら…」
ナイトアイ「傲慢な考えをするんじゃあない」
緑谷「!……そんな…」
ナイトアイ「事を急いては仕損じる。焦って思えばますます逃げられる。救けたいときに救けられるほど貴様は特別じゃない。現在こちらも他事務所とのチームアップを要請中だ。
まず相手が何をしたいか予測し、分析を重ねた上で万全の準備を整えなければならない。志だけで救けられるほど世の中甘くはない」
緑谷「『………』」
ナイトアイ「真に賢しいヴィランは闇に潜む。時間をかけねばならない時もあると心得ろ。今日のところは3人とも事務所に戻っていろ。バブル、行くぞ」
バブルガール「あっ、はい!」
インターン初日は大きなしこりを残してあっという間に終わってしまった――
―――週明け 朝―――
芦戸「バクゴーどったのアレ。またケンカ?」
爆豪の顔は絆創膏だらけだった
上鳴「女子も見てねえのか。轟も見てみ」
芦戸「ひょーーーイケメン台無し!!どうしたのさ!!」
轟も顔中に絆創膏を貼っていた
上鳴「仮免講習がスパルタだったみてえだよ」
芦戸「体育会系だねえー!!」
爆豪「コッソコソうるっせんだよ!!」