第22章 オーバーホール
ナイトアイ「オールマイトを馬鹿にしているのか?」
緑谷「!」
通形「『(スベった!)』」
ナイトアイ「貴様、その顔何のつもりだ」
緑谷「いっ…」
ナイトアイ「私をオールマイト“元・サイドキック”と知っての狼藉か…」
緑谷「あっいっその…!!」
ナイトアイ「オールマイトにこんなシワはない!!」
緑谷「!?」
ナイトアイ「目元のシワは通常フェイスにて約0.6cm、シルバーエイジからは約0.8cm。今時のんライセンスグッズでも何時代のオールマイとか識別できるよう作られる」
緑谷「ちょっ…待っ…!!」
周りをみるとオールマイトのグッズばかり
本、ポスター、フィギアまで揃っている
ナイトアイ「非常に不愉快だ。お引き取り願おう…」
緑谷「“ビネガースーサイド事件”ご存じないですか…?」
ナイトアイ「……!」
緑谷「水質を変えられる“個性”の中学生は川で溺れ、それをオールマイトが救助した件のことです。溺れた中学生はパニックで川をお酢に変えてしまい、オールマイトはそこに飛び込み目をやられてしまった」
『(そんなこともあったような…)』
緑谷「救出直後のインタビューで見せた目をすぼめた笑顔。僕はそこをチョイスしたつもりだったんです!」
ナイトアイ「もちろん知っている。私が組む以前の事件。NHAテレビの番組“あの頃を振り返る”スペシャルでも少し触れていた」
緑谷「ヴィランもいないし、他の活躍に比べて地味なんでファンサイトでも滅多に挙がらないんですけど僕好きでして…特に中学生が感謝を述べた後のセリフなんかすごくウィットに富んでて…」
ナイトアイ「こちらこそ、君のおかげでお肌10歳若返ったよ」
緑谷「それです!!「お肌」ってのがまた!」
ナイトアイ「貴様…試したのか?」
緑谷「あ、いや…!学校だとご本人がいることもあって骨太な話がし辛くて…テンション上がってつい…!」
ナイトアイ「……あの事件の肝は中学生の家庭環境だ」
緑谷「そうなんです!知ると知らないじゃ言葉の重みが…」
バブルガール「ミリオくん…あの子…何?」
通形「後輩ですよね」
『出遅れた…』