第22章 オーバーホール
上鳴「急いでる時ほどミスるな、俺だったら…」
峰田「おまけに何も感じなくなってるんじゃ動けねー…」
通形「そう案の定俺は遅れた!!ビリっけつまであっという間に落っこちた。服も落ちた。この“個性”で上を行くには遅れだけはとっちゃダメだった!!予測!!周囲よりも早く!!時に欺く!!何より「予測」が必要だった!そしてその予測を可能にするのは経験!経験則から予測を立てる!」
「「「「………」」」」
通形「長くなったけどコレが手合わせの理由!言葉よりも“経験”で伝えたかった!インターンにおいて我々は「お客」ではなく1人のサイドキック!プロとして扱われるんだよね!」
『………』
通形「それはとても恐ろしいよ。時には人の死にも立ち会う…!けれど恐い思いも辛い思いも全てが学校じゃ手に入らない一線級の“経験”!俺はインターンで得た経験を力に変えてトップを掴んだ!ので!恐くてもやるべきだと思うよ1年生!!」
尾白「話し方もプロっぽい…」
八百万「3コマで済むことを1話半も…」
上鳴「「お客」か。確かに職場体験はそんな感じだった」
耳郎「危ない事はさせないようにしてたよね」
相澤「そろそろ戻ろう」
波動「ねえ…!私たちいる意味あった?知ってる?」
天喰「何もしなくてよかった…ミリオに感謝しよう」
「「「「ありがとうございました!!」」」」
―――――
緑谷とは寮に戻ってすぐ、職場体験先だったグラントリノに電話をかけた
グラントリノ《は!?いんたぁん!?誰だ君は!?》
緑谷「それであの…グラントリノは受け付けているのかなと」
グラントリノ《無視たあ大物になったもんだ小僧…!!悪ィな俺は別件で動いてて世話はムリだぜ。そうか!体育祭、俺以外指名なしのヘッポコ継承者とヘッポコ娘だったもんな》
緑谷「うぐぐ…!」
『うぅ…』
緑谷「ヘッポコ継承者だから、No.1ヒーローに近付けるなら何でもやりたいんです!」
グラントリノ《当然のことをかっこつけて言うんじゃねえよ。そういう話なら直接の師匠に相談してやれ。あれも教育に専念すると息巻いてんだぞ》
緑谷「しかし相澤先生は体育祭で得たコネを使って…と」
グラントリノ《ある奴はそれ使えって話だろ。オールマイトなら色々紹介してくれるんじゃねえか。例えば元サイドキックの――…》