第17章 番外編:優しい心
切島「何かあるなら何でも言えよ、」
麗日「ちゃん、何か辛いことあるんなら言って?」
蛙吹「お友達だもの。頼っていいのよ?」
『………』
怖い……また離れていったら…?
緑谷「大丈夫」
『…!』
緑谷「みんな、仲間だよ」
『……っ』
零れそうになる涙を堪える
『……みんなを…嫌な思いにさせるかもしれない……』
尾白「大丈夫だよ」
葉隠「話してみてよ!」
芦戸「うん、聞きたい」
『……っ…』
眼帯を取った
『…ヴィランが狙っているのは…私の右目の涙なの』
麗日「涙…?」
『私の右目から出る涙には……簡単に言うと強い生命力と…増強作用があって、ヴィランはこれを狙ってる』
上鳴「増強作用…!?」
『うん。…これがわかったのはあの日…両親が死んだ日。どこかのワンちゃんが私の涙を舐め取った…そうしたら……体が変形していって…』
「「「!!」」」
『……怖かった……っ…暴走しだして…最後は死んだ……調べてもらってわかったの…。ワンちゃんの細胞が私の涙の成分で別物に変形してた…って…』
常闇「なぜそれを…ヴィランが…」
『見られてたの…一部始終を…。それから度々襲われるようになった。これをヴィランに渡したら大変なことになる…!……だからなの…USJの時も…林間学校の時も…私のせいなの……。ごめんなさい…!』
は頭を下げた
「「「「…………」」」」
『………』
気持ち悪い?疫病神?
やっぱり…話さない方がよかったんじゃ…
飯田「辛かったな、くん…!」
『…!…え…?』
八百万「1人でずっと…大変でしたわね」
切島「よく頑張ったな…!…!」
麗日「話してくれてありがとう、ちゃん」
『……っ…引かないの…?お前のせいで…巻き込まれたっ…て…』
上鳴「引くわけねーじゃん!」
『……!』
上鳴「むしろ納得?っつー感じ!」
緑谷「…ね?大丈夫だったでしょ?」
『デクくん…』
瀬呂「じゃあ今回は、無理やり痛い目合わせて涙取ろうとしたわけだ」
砂藤「ひでえ話だぜ…」
轟「」
『焦凍くん…』
轟「知らなかった。辛かったな」
『大…丈夫…』
ポロポロと溢れる涙を袖で拭った