第17章 番外編:優しい心
みんなにお礼を伝えた後、爆豪の元へ向かった
『爆豪くん』
爆豪「あ?」
『ありがとう、離さないでくれて』
《爆…豪……くん…私置いて…逃げて…》
《ざけんな…誰がするかよそんなこと…ちゃんと掴んでろ》
爆豪「………」
『爆豪くんも怖かったのに…』
爆豪「怖くねえ!」
『あはは、そっか』
爆豪「(お前がいなくなる方が怖えわ…)」
の腕の包帯に目が行った
爆豪「腕」
『え?』
爆豪「腕、大丈夫なのかよ」
『あ、うん…痕残っちゃうみたいだけど…痛くはないよ、大丈夫!』
爆豪「……」
『名誉の傷…みたいなものだよ!』
爆豪「…無理して笑うな」
『え…』
爆豪「辛ぇなら辛ぇでいいだろ。ちゃんと言え」
『…っ』
爆豪「自分の個性使えねぇのかよ。治すやつ」
『うん、この個性は自分には使えない』
爆豪「…そうかよ」
『爆豪くんはケガ大丈夫?』
爆豪「してねぇよ」
『そっか、よかったあ』
爆豪「………」
爆豪はの腕に触れた
『…?』
爆豪「………」
『爆豪くん…?どうしたの…?本当に痛くないんだよ…?』
爆豪「……そうかよ」
爆豪はの頭をクシャッと撫でて行ってしまった
『…?』
爆豪「(次は絶対ェ守る…)」
―――――
その日の夕方
みんなでご飯の準備をしていた
麗日「ちゃん、腕大丈夫?」
『うん、大丈夫だよ!』
上鳴「痛そうだな…ホントに大丈夫かよ?」
『お薬のおかげで痛みないんだよ!ホントに!』
瀬呂「女の子にひでぇことすんなぁ」
切島「けど、何でばっか狙われてんだろうな」
『…っ』
パリンッ……!
尾白「…!?」
『あ…ごめん…!』
手を滑らせてお皿を割ってしまった
蛙吹「ケガしてない?」
『う、うん(そりゃ怪しまれるよね…当たり前だ…)』
緑谷「大丈夫?」
『えっ?だ、大丈夫大丈夫』
瀬呂「やっぱ修復の個性じゃね?」
障子「だが、爆豪とは違い、は傷だらけだ」
上鳴「確かに。爆豪みてえに仲間になって欲しいんならあんなひでえことしねえよな」
尾白「… …?」
少し震えている手に気づいた
緑谷「さん…」