第10章 :Reインゲニウム
面構「だから…君は“卵”だまったく…良い教育をしてるワンね、雄英も…エンデヴァーも」
轟「この犬―…」
飯田「やめたまえ!もっともな話だ!!」
グラントリノ「まァ…話は最後まで聞け」
面構「以上が――…警察としての意見。で、処分云々はあくまで公表すればの話だワン。公表すれば世論は君らを褒め称えるだろうが処罰は免れない。一方で汚い話、公表しない場合、ヒーロー殺しの火傷跡からエンデヴァーを功労者として擁立してしまえるワン。幸い目撃者は極めて限られている。この違反はここで握り潰せるんだワン。だが君たちの英断と功績も誰にも知られることはない」
「「「『……!』」」」
面構「どっちがいい!?1人の人間としては…前途ある若者の“偉大なる過ち”にケチをつけさせたくないんだワン!?」
マニュアル「まァどの道、監督不行届で俺らは責任取らないとだしな」
飯田「申し訳ございません…」
マニュアル「よし!他人に迷惑かかる!わかったら二度とするなよ!!」
「「「……よろしく…お願いします」」」
面構「大人のズルで君たちが受けていたであろう称賛の声はなくなってしまうが…せめて、共に平和を守る人間として…ありがとう!」
面構は頭を下げた
―――――
電話を終えた緑谷が病室に戻ってきた
緑谷「あ、飯田くん、今麗日さんがね…」
轟「緑谷。飯田、今診察終わったとこなんだが…」
『……』
緑谷「………?」
飯田「左手、後遺症が残るそうだ」
緑谷「!」
飯田「両腕ボロボロにされたが…特に左のダメージが大きかったらしくてな。腕神経叢という箇所をやられたようだ。とは言っても手指の動かし辛さと多少のしびれくらいなものらしく、手術で神経移植すれば治る可能性もあるらしい。ヒーロー殺しを見つけたと時、何も考えられなくなった。マニュアルさんにまず伝えるべきだった。奴は憎いが…奴の言葉は事実だった。だから…俺が本当のヒーローになれるまでこの左手は残そうと思う」
緑谷「………あ……」
『治すよって言ったけど…決意は固いみたいだよ』
緑谷「……飯田くん、僕も…同じだ。一緒に強く…なろうね」
轟「!……何か…わりィ…」