第9章 蠢く
―――夜―――
コンコンッ
『はい?』
緑谷「ご、ごめんね、僕だけど…」
ガチャッ
『どうしたの?デクくん…』
緑谷「その…朝のこと…」
『あ…』
緑谷は部屋に入った
『…ごめんね』
緑谷「えっ…」
『みんなヒーローになりたいから雄英にいるのはわかってるの。でも…強くなるためには…ここに来る必要があった』
緑谷「うん」
『………』
緑谷「僕は…さんはヒーローに向いてると思うけどな」
『え…』
緑谷「強くて、優しくて、何より人のためにすぐに体が動く。最初に会った時からすごいなって思ってて…!」
『私のことを…?』
緑谷「うん!」
『…!』
緑谷「それに…大丈夫だよ」
『え…?』
緑谷「みんなこと、信頼しても大丈夫だよ」
『あ…』
緑谷「何て…僕が言ったって説得力なんて…」
『ううん…そんなことない…』
ポタポタとの瞳から涙が落ちた
緑谷「あっ…!ごごごめん!!」
『違う…から…』
零れた涙は床に落ちてその場所から花が咲いた
緑谷「!」
『ごめ……涙…止まらなくて…』
緑谷「さん…」
ギュ…
『…!』
緑谷はを抱き締めた
『デクく…』
緑谷「1人じゃないよ。大丈夫」
『うぅ〜……!』
―――――
『ごめんね……』
緑谷「ううん、僕こそ…いきなりごめん…」
『泣いちゃダメって言われてるんだけど…泣き虫なんだよね…』
緑谷「いいと思うよ。泣きたい時に泣けた方がいいよ」
『お世話かけてごめんなさい…』
緑谷「ううん、そんなことないよ」
『でも…訓練で疲れてるのに…』
緑谷「全然大丈夫だよ」
『ありがとう…何かすっきりした』
緑谷「それならよかった!」
『うん!』
緑谷「さん、この花なんだけど…」
『あっ…』
緑谷「涙が落ちた場所から出たみたいだけど…」
『………っ』
は涙のことを話した
緑谷「そんな力が……!」
『うん…』
緑谷「話してくれてありがとう」
『…!引かないの…?』
緑谷「どうして…?」
『え、あ、なんでもない……』
緑谷「?」
《あんたのせいで巻き込まれたの…!?》
《もう近づかないで!》
『……っ』